ここから始まったビーグレン〜ケラー博士の発見
ドクター・ブライアン・ケラー(以下ケラー博士)はカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)で薬学の博士号を取得し、その後UCSFにおいて臨床と研究に従事し、教授としても大学院生、大学生に長年にわたり教鞭を振るってきました。
ケラー博士の専門は「ドラッグエリバリーシステム」という、薬の成分を体内のどこに、いつ、どの程度の量を届けるのかをコントロールする技術です。この技術はガンの治療や再生医療などにも使われている技術で、ケラー博士の設立した「バイオゾーン」社は経皮デリバリーシステムの分野においてトップ企業となり、ケラー博士もアメリカのみならず、日本をはじめ世界中の学会でスピーチを行うかたわら、博士の開発したデリバリーシステムを製薬・化粧品の分野のみならず、様々な分野での活用を図るべく研究が続けられています。
もともと、ケラー博士の研究対象に化粧品は入ってなかったのだそうです。ケラー博士が自分の開発したテクノロジーを化粧品にも応用しようと思ったのは全くの偶然からだったのです。
ある日、ケラー博士の妻のアンジーが朝晩に長い時間をかけてお肌のお手入れをしているのを見て、「一体どんな化粧品を使っているのだろう?」と彼女が使っている乳液やクリームを手に取り、成分表を見て、彼はすぐにあることに気付いたのです。
「これじゃあ肌には浸透しないな」
「使ってもあまり意味はないかも」
アンジーはそれを聞いてムッとしながらケラー博士に言います。
「そんなことはないわよ!つけた翌朝はお肌はしっとりするし、つけ忘れた時なんか、小じわが増えて大変なんだから」
「それはそうだろうね。化粧水だ、乳液だ、クリームだと塗ってお肌をこれだけカバーすれば、保湿効果はあるはずだから」
実際、アンジーが使っていた化粧品はコラーゲン、ヒアルロン酸、ビタミンCなどのお肌に効果があるといわれている成分が沢山入っていました。
しかしその成分の大半は、水にはなじんでも、アブラにはなじまない成分ばかりです。だからそのままでは油で覆われた人の肌には浸透しにくく、表皮や真皮にまで成分が届かないことはケラー博士には容易に予測できたのです。
翌日のことです。ケラー博士は自分の研究室で医療レベルの浸透テクノロジーを使い、治療薬の代わりにビタミンCを配合した、化粧品のようなものを作り、アンジーに「1週間だけ試してみてくれないか」と頼みました。
茶色い薬の瓶に入ったその液体をみたアンジーは「本当に大丈夫なの?」と不満そうでしたが、翌朝、鏡を見ながら笑いをこらえてもこれえられないというような表情をしている彼女を見て、ケラー博士は初めて試作した「美容液」が成功だったことが分かったのです。
これが記念すべきビーグレンのビタミンC美容液の第1号でした。その後もケラー博士はアンジーのために、シワやたるみに効果がある成分に、自分の開発した浸透テクノロジーを施したクリームや乳液を次々と作りました。これが現在のビーグレン製品の原型なのです。
これらがビーグレンの商品として売り出されるのはまだ先のことでした。しかしこのときからビーグレンの基本的なコンセプトは変わっていません。
「お肌に効果をもたらす成分を、医療レベルの浸透技術を使ってお肌の奥にまで届ける」
ただそれだけをずっと追い続けているのです。